昔の暮らしを知ってみよう

歴史民俗資料館で展示している「ワラ細工」などを中心にご紹介します。

南魚沼の養蚕

小学校の課外授業があると、「夏には養蚕(ようさん)を行いました」と説明しています。蚕(かいこ)の写真を見せると「あ、虫だ。きもちわるい」と言って騒がれたり、説明に苦労します。 その「苦労」は、私自身が養蚕について、よく知らないことも原因です…

ワラたたき

夏休み期間に3日間、小林守雄さん(85)を講師に、わらじ作り体験を行いました。事前の準備でワラ叩きが大変なので、私もやろうと、ワラ5束を持って小林さん宅へ行きました。 ワラ叩きは、細工しやすいよう柔らかくするためと、ワラの繊維の緻密性と弾力…

ヒロロ製ミノ

毎年、夏休みに「クイズラリー」を開催しています。3年前、「鳥追い祭りの写真で、子どもがかぶっているものは何ぼうしでしょう」という問題を出しました。 答えは「すげぼうし」でしたが、「わらぼうし」と書いた人が多かったのです。展示品にならい、答え…

職場体験学習

中学2年生の「職場体験学習」が行われました。当館で、わらじ作り体験の講師を務める小林守雄さん85才とは71才違い、14才の中学生です。 常々、現在と「昔の暮らし」の違いを実感していますが、中学生にとって、小林さんが昔、暮らしていた当時の様子…

昔の農作業

雪国館では「わらじ作り体験」を夏休みの3日間(2016年7月30日、8月20日、8月27日)、開催します。講師はワラ細工職人の小林守雄さん(85)。体験は片足分だけの作業ですが、完成した片足分がお土産でつきます。ですので、小林さんからたく…

牛用と馬用の、わらじ

前回の掲載後、ワラ細工職人の小林守雄さん(85)から電話がありました。 「牛用のわらじ、と書いてあったのは間違いだね。あれは馬用だ。」 【 ↑ 左が「牛用」ではなく、「馬用」のわらじ】 あら~、不勉強で大変失礼いたしました。前回をご覧くださった…

民具、ワラ細工

湯沢町歴史民俗資料館「雪国館」には、川端康成の小説『雪国』に関する展示の他、昔の農具や民具がたくさんあります。(ちなみに当館で「昔」と言うとき、大正から昭和初期をイメージしています。その頃の道具が当館には多いからです。) その頃に生活してい…

囲炉裏(イロリ)

昔の囲炉裏(イロリ)があります。 There is a traditional old fashioned Japanese living room. 【火棚】 格子状に組まれた木の枠で、イロリの上につり下げます。その上にぬれたワラグツなどを置いて乾かしたり、魚や穀物をつるし乾燥保存させるなど幅広く…

わらじ作り体験

湯沢町歴史民俗資料館「雪国館」で、平成27年の8月中に4日間、わらじ作り体験を開催しています。9日(日)に8名、16日(日)に6名の合計14名が参加し、そのうち10名が小学生で、ワラを初めて触ったという子どもがほとんどでした。 湯沢町在住の小…

赤ちゃんを入れる「つぐら」

年配の方は「なつかしい」「私も入っていた」と言い、知らない人は「ええ~、ほんと?」と言うのが、赤ちゃんを入れる「つぐら」です。昔は、首のすわった乳児を、「つぐら」というカゴの中に入れていました。 赤ちゃんだけ家に残して外仕事をするときなど、…

民具と農具

民具(生活に必要な道具)や農具(畑や田んぼの仕事などをするときに使う道具)を、春夏秋冬に分けて展示しています。 春は、田植えの季節です。「田植え枠」「抜根機」「除草機」などの他、さまざまな「鍬(くわ)」などがあります。 夏は、蚕(かいこ)を…

わらじ、ワラ布団、つぐら

雪がふると「セッキ仕事」といって、冬の仕事をします。男のひとは「ワラ仕事」、女のひとは「ハリ仕事」をしました。ハリ仕事とは、ぬいもののことです。着るものや、布団などをぬいました。 ワラ仕事は、冬のあいだに1年分のものをつくりました。ひとりが…

ワラ細工について

みなさんは「ワラ細工」を見たことがありますか? まず、「ワラ」とは、何だと思いますか? 「ワラ」とは、おコメをイネからとったあとのクキのことです。1週間から10日ほどの間、刈ったイネを束にして干したあと、脱穀するのです。 束にして干すことを「は…

囲炉裏について

こちらは、昔の「茶の間」の再現コーナーです。新しく作るためにこわした古い家の、柱や戸などを持って来ています。 茶の間には「囲炉裏(イロリ)」がありました。床をしかく四角に切って開け、灰をしきつめて、薪や炭火などおこすために作られたものです。…

ワラ細工の講習 (3)わらぞうり作り

いよいよ、縄から「わらじ」を作ります。 縄は、足の指にひっかけてもいいそうですが、道具を使います。この道具は「どうずり」といい、方言で「怠け者」の意なんだそうです。これを使うと腰が痛くならないし、わらじも、しっかりしまったものができるとのこ…

ワラ細工の講習 (2)縄ない

ワラを叩き終わったら、「すぐり」という、根元の葉の要らない部分をとります。でも、今回は作るのが「草履(ぞうり)」なので、すぐらなくてもいいとのこと。 まずは「縄ない」を行います。ワラ細工では、縄ないがとても大切だそうです。「縄ないができねえ…

ワラ細工の講習 (1)ワラ叩き

ワラ細工を習いに行きました。先生は、83才。教室は、先生のうちの車庫です。雪がある期間の晴れた日がいいというので、2月では珍しく天気がよい日をねらって訪問しました。なぜ雪がある期間がいいかというと、湿気があるときの方が、ワラをあつかいやすい…

昔を知ること

ミノを着てコシキ(除雪道具)を持つ男性と子ども二人 歴史民俗資料館には、昔、使っていた農具(農業をするための道具)や民具(生活用品など)が展示されています。 ここで言う「昔」とは、いま、80才~90才くらいのおじいさんおばあさんが、子どもの頃く…