昔の暮らしを知ってみよう

歴史民俗資料館で展示している「ワラ細工」などを中心にご紹介します。

囲炉裏について

こちらは、昔の「茶の間」の再現コーナーです。新しく作るためにこわした古い家の、柱や戸などを持って来ています。

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茶の間には「囲炉裏(イロリ)」がありました。床をしかく四角に切って開け、灰をしきつめて、薪や炭火などおこすために作られたものです。

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イロリの上の天井から「自在鉤(じざいかぎ)」がつるされ、なべをかけて食事を作ったり、やかんをかけてお湯をわかしたりしました。火の上には、「火棚(ひだな)」という木のワクがつるされていて、雪でぬれた、わらのはきものなどをおいて、かわかしました。イロリの火だけでは、なかなかかわかなくて大変だったそうです。

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イロリでは、座る場所が決まっていました。座敷(ざしき)を後ろにした「ヨコザ」にはお父さんやおじいさん、スイバン(台所)を後ろにした「カカザ」にはお母さんやおばあさん、ニワ(仕事をする場所)を後ろにした「キタザ」にはお嫁さんやお手伝いさん、「ヨコザ」の左となりは「キャクザ」で、お客さんが座るところでした。

イロリは「ホドガミサマ」という神様がやどる場所とされていました。そのため、いつも「火箸(ひばし)」や「灰ならし」で、きれいにしておくものだといわれたそうです。