昔の暮らしを知ってみよう

歴史民俗資料館で展示している「ワラ細工」などを中心にご紹介します。

ワラ細工の講習 (2)縄ない

ワラを叩き終わったら、「すぐり」という、根元の葉の要らない部分をとります。でも、今回は作るのが「草履(ぞうり)」なので、すぐらなくてもいいとのこと。

まずは「縄ない」を行います。ワラ細工では、縄ないがとても大切だそうです。「縄ないができねえで、ワラ細工をやろうといったって、だめだな」と先生が言うので、心して始めます。ワラを2~3本ずつ、2束にして持ちます。2束にしたまま、手の平にのせて転がします。それぞれの束をよりながら、交差させていきます。先生の見本は鮮やかで、手をこするだけで、するするするっと縄ができていきます。

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見ているだけだと、とても簡単に見えます。「さ、やってみて」と言われて、ワラをつまんで、手の平にのせて転がしてみるのですが…。あれ~?ワラは手の中で転がって、ただ擦れるだけ。先生は、「転がすんじゃなくて、よっていくんだ。力を少し入れて、手の平を押しつけながらやるんだ。」と言います。頭では分かるのですが、2束を同時による、というのが難しいのです。

しばらく先生の手つきを見ながら、手の中でワラを転がしてみました。

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20分ほどすると、ちょっと分かってきたので、よれたワラを交差して編んでいきました。なんとか、縄のようになってきました。試しにワラを足しながら続けていたら、だいぶ長くできました。「ちょっと歪だけど、まあ、なえてるかな」と言ってもらいました。慣れてくると面白いです。

先生は、縄を足に引っかけてピンと張らせて、タワシのように丸めたワラでこすり、けばを取りました。

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さあ、これで準備ができました。いよいよ、草履を編んでいきます。